【神田明美】人体に有害な水銀を規制する「水俣条約」が1月に合意されたのを受け、政府は批准に向けた国内体制の整備に入る。日本への影響が大きいのは輸出入の制限だ。水俣病を経験した日本は使用を減らしてきた一方で、工業などで出る水銀の多くを回収して海外に売っている。数年後に条約が発効すると、廃棄物として保管・処分を求められる。
 北海道北見市の山里にある野村興産イトムカ鉱業所。非鉄金属の製錬工程で出た副産物から水銀を取り出す作業や、水銀を使う蛍光灯・電池のリサイクルを行う建屋が並ぶ。銅や亜鉛、鉛の鉱石には水銀が含まれ、ここには国内17カ所の製錬所から砂状の副産物が運ばれてくる。リサイクルでは全国の自治体の半数近くと契約している。
 ここで回収される高純度の水銀は年50〜60トンほど。かつて水銀は化学工業や乾電池など産業界で広く使われたが、水俣病の経験を踏まえて別の物質への置き換えが進み、水銀鉱山もすべて閉山。ピーク時の1964年に約2500トンあった国内需要も、最近は年10トン程度にとどまる。国内だけでは余るため、多くが海外に輸出されている。

関連ニュース


劇団四季「オペラ座の怪人」、上演通算6千回に


第20回読売演劇大賞、大賞に蜷川幸雄氏


第20回読売演劇大賞、大賞に蜷川幸雄氏

アフィリエイト一覧比較

広告