欧州連合(EU)の中東欧諸国で、ユーロ導入に対する慎重姿勢が目立っている。
ユーロ圏が債務危機を引きずる中、導入によるメリットとデメリットを見極めているためだ。
戦後の欧州統合の取り組みが評価され、EUのノーベル平和賞受賞が決まったが、統合の象徴である単一通貨の求心力回復には、まだ時間がかかりそうだ。
■債務危機の深刻化
「決して拒否しているわけではない。
だが、素人のままユーロ圏に加入したくない」
ハンガリーのオルバン首相はEUの平和賞受賞が決まる前日の10月11日、訪問先のベルリンでドイツのメルケル首相との会談後、記者会見でこう強調。
メルケル首相も理解を示した。
2004~07年にEU加盟を果たした旧共産圏の国は10カ国。
このうち、スロベニア、スロバキア、エストニアの3カ国はユーロを導入済み。
だが、債務危機の深刻化を受け、他7カ国では導入時期の目標を先送りなどする国が相次いでいる。
当初12年導入を目指したポーランドは「導入時期はユーロ圏が危機を克服してから決める」(シコルスキ外相)と表明。
導入は早くても16年以降になるともされる。
13年のユーロ圏入りを掲げていたブルガリアも計画を凍結した。

関連ニュース

「G20、具体的な協調策打ち出せるか 世界経済の失速回避を模索」:イザ!
「りそなHD会長、細谷英二氏が死去」:イザ!
「G20開幕 世界経済の減速回避へ 日本は過度な円高に懸念」:イザ!

レンタルサーバ比較一覧